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 1. ボディ・マップ
 2. アンドーヴァー・エジュケーター(AE)
 3. アレクサンダー・テクニーク(AT)
 4. 歌うこと.AT.ボディ・マップ
 5. ボディ・マップのパラドックスを超えて

F.M.アレクサンダーがレッスンをしている写真
晩年彼はよく子供たちにワークをしていました
3. アレクサンダー・テクニーク(AT)とは何か?
 ボディ・マップにはアレクサンダー・テクニークの基本概念が含まれています。アレクサンダー・テクニークの概念を元に、演奏家が自分自身で直接使えるように体系化されたのが、ボディ・マップです。
 
 しかしここで、アレクサンダー教師が指導する「アレクサンダー・テクニ-ク」とアンドヴァー・エジュケーターが指導する「ボディ・マップ」の違いをはっきりさせるためにも、アレクサンダー・テクニークについてご説明します。(両者は時に補い合います。また時に、音楽する人にとって、ボディ・マップがアレクサンダーテクニークの役割りを含み、ATの多くのレッスンを受けるより、演奏を効率よく向上させます。)
 
 オーストラリア・タスマニア島生まれのF.M.アレクサンダー(Frederic Matthias Alexander 1869-1955)は俳優で、特にシュエクスピアの朗唱者として有望なスタートを切りました。しかしで声がかすれたり、呼吸に問題が起こる傾向があり、舞台上で声が出なくなるようになりました。ところが発声の先生やお医者さまはどこも悪くないと診断し、ただ声を休めればよいと指示しました。確かに彼が声を使わないでいると、彼の声は元通り出るようになるのです。でもそれでは彼は困ったのです。なぜなら彼は声を使う職業で、彼がまた声を使えば出なくなるのですから。彼は自分が声を使っている間にしていることに、問題の原因であるかもしれないと考えて、自分でその解明に乗り出しました。
 
 彼は鏡の前で自分の動きを注意深く観察しました。そして次のことに気づきました。朗唱を始めると、首を硬くして頭を後ろに押し下げていたこと、喉を押し下げ、あえぎながら息を吸い込んでいたことです。「しよう」と思った瞬間に、自分で自分を邪魔していたのです。

 
アレクサンダーは最終的に次のことを発見しました。
 
 首がらくに(“neck free”)、
 頭が脊椎に対して前と上の方に行き(“head forward and up”)、
 背中が広く長く(“back lengthen and widen”)、
 「まかせる」(“let”)と、
 私たちに生来そなわっている初源的調整作用(“primary control”)が働いて、
 効率的に自分を使えます。

 自分の邪魔しているものからその自然な使い方への橋渡しは、
 自分に「気づき」(Aware)
 邪魔しているものを抑制(“Inhibition”)すること
 (正しいと思われることをするのではなく、
 間違っていること・癖になっていることのもとの動きを止める、
 すると自然な動きが戻ってくるという考えです。)

アレクサンダー・テクニークの創始者
Frederick Matthias Alexander(1869-1955)
 
 この一見なんでもない「ささやかな発見」は、自分を再教育できるという人類にとっての大きな発見となり、またこれからも成長しつづける人間の進化にも影響を与えることだと言われています。
 
 アレクサンダーは「手」と「言葉」を使って、1904年ロンドンで、はじめは俳優たちに、それから知識人たちに教え始めました。教育哲学者のジョン・デューイや作家のバーナード・ショー、オルダス・ハクスリー、ノーベル受賞者のニコラウス・ティンベルゲンも、またポール・マッカートニーやスティングもアレクサンダーテクニークを学びました。こうしてF.M.アレクサンダーの発見はアレクサンダー・テクニークとして世界的に大きな広がりを持っています。
 
 アレクサンダー・テクニークの基本的なレッスンは、いすから立ったり座ったりするチェアー・ワークとテーブルの上に膝を立てて仰向けに寝ころがるテーブル・ワークから成り立っています。生徒は「何もしない」ことで、アレクサンダー教師の導きにより、「自然な身体の協調作用」を取り戻すことを学びます。
 
 これらのレッスンは音楽家にとって、癖を知ったりリラックスするための大きな一つの助けとなりますが、演奏するには身体の動きや意識の持っていき方の点でもっと知っておかなければならないことが多くあります。
     
2. アンドーヴァー・エジュケーター(AE)へ  

 ◆ ボディ・マップとは?
  1. ボディ・マップ
  2. アンドーヴァー・エジュケーター(AE)
  3. アレクサンダー・テクニーク
  4. 歌うこと.AT.ボディ・マップ
  5. ボディ・マップのパラドックスを超えて

 ◆ 川井弘子の気持ちいい発声講座
  1. 理論と感覚の接点
  2. 声はどこから出るの?(会話編)
  3. 歌うテクニーク(心構え編)
  4. 歌うテクニーク(心理編)

 ◆ ピアニストの手の故障
  1. 腱鞘炎・ばね指・手根管症候群
  ピアノ奏法における「ボデイ・マップ」の有効性の研究  〜腱鞘炎の回復とショパン「前奏曲」演奏〜
  2. 音楽家のフォーカル・ジストニアについて



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